早稲田大学の【新思考入試】について考える。大学入試の変化・地域のリーダーになるための条件とは  進めるだけ進む学習塾、三重県伊勢市御薗町の進学塾「勢進塾」

 

早稲田大学が2018年度入試から【新思考入学試験(地域連携型)】を実施するとの記事がありました(日本経済新聞、May 29, 2017)。この入試は高校までの学習や活動を通じて地域に貢献したいという意識を持ち、卒業後は地域発展に貢献することを志す学生向けのもので、書類選考と総合試験に合格した上で、センター入試3科目で80%以上の得点が得られれば合格となります。受給資格を満たせば入学前予約型奨学金が支給されるというものです【1都3県(東京都と埼玉県・千葉県・神奈川県)以外の出身者に限る】。このコースの目的は、語学力を駆使して海外で活躍するといったグローバル人材の育成というものではなく、どの分野においても、周囲の人々の幸福の実現を目指す強い意志で、多様な価値観や文化的背景を持った人々を一つにまとめ上げて、彼らをリードできる「地域貢献人材の育成」ということなのです。東京への人口集中を防ぎ、地方創生のために都市部の大学の定員増を規制して、地元大学に通わせようという政府の「まち・ひと・しごと創生会議」で、地方創生の基本方針案がまとめられたとの今日の記事(日経新聞、May 30, 2017)もあります。しかし、早稲田大学の本入試はこのことに対して、警鐘を鳴らしています。地域の大学で「純粋培養」(面白い表現です)された若者が、本当に地域を変えられる人材となりえるのかという問題提起なのです。大学卒業後、そのまま首都圏の企業に就職してしまうことが問題なのであって、早稲田大学の地域連携型【新思考入試】は非常に的を射た入学試験だと思います。ただ、地方から都会に出て行くと生活費が嵩みます。そんな経済的事情もあって、地方の高校生が地元の大学に進学し、卒業後は地元に就職するという流れになっていることも事実です。しかし、大学を卒業して地域のリーダーになりたいという意識のある人なら、外の世界を知っていなくては地域の発展に寄与できません。それどころか、益々縮退してしまいます。まさに「井の中の蛙、大海を知らず」です。【地域のリーダー】=【お山の大将】でないのです!やはり地元の大学では、外の世界と触れ合う機会が少なくなります。ご父兄の皆様、「可愛い子には旅をさせよ」・「若い時の苦労は買ってでもせよ」などとも言いますね。早稲田大学の【新思考入試】に限らず、どの大学であっても構いません。外の世界を知り、そこで得た知識をもって地元に還元することが大事であると考えます。大学では自分の専攻について極めることも大事ですが、大学は自分の専門外の人との交流が出来る良いところでもあります。全国から色々な学生が集まってきますから、大学のサークル活動等で専門外の人たちと友達になれます。異なった専門分野の人たちとの人脈を作れることもリーダーの条件と云えるのではないでしょうか?

塾長は中学時代、勉強しない子でしたが、或るきっかけで「数学」が好きになり、それが得意科目となりました。担任の先生から「お前は理系が向いている」といわれたことで、中学卒業後からは親元を離れて高専での5年間の寮生活、九州の大学、更には大阪大学の大学院に進学しました。興味本位で始めた勉強が好きになり、それが大学・大学院での研究に代わり、卒業後も、九州から関東の国立大学の教員として教育研究に26年間従事しました。また外国の研究機関での研究歴もあります。日本全国、世界中に友人知人がいます。そんな塾長だからこそ、自分の持っている知識をこの地域の子供達に還元し、外から見たこの地方の教育をさらに充実させたい、地域に貢献したいという想いで当塾を開塾しています。

大学進学を目指すのであれば、経験豊富な「勢進塾」への入塾を歓迎します。